決して検索されることもないだろうし、興味がある人もいないのをいいことに、
言い訳をしようと思う。
■アニミズムとは
人間・動物・植物・天体などの万物(無生物も)に霊魂が宿るという信仰と、辞書にある。
人類学者タイラーが提唱した宗教の原始的な形態(原初的形態としては、現在否定されている)
アニミズムという言葉に馴染みはないけれど、日本人ならこの思想にあまり抵抗はないと思う。
日本のアニメ
ドラえもんはロボット。
けれど、のび太くんと同じように意思もあるし、感情もある=生きている。
無生物なのに魂が宿っている。
付喪神
長い年月を経た道具などに神や精霊(霊魂)が宿ったもの
室町時代の「付喪神絵巻」に「つくもがみ」という言葉「付喪神」という漢字表記が見られる。
同じく室町時代、京極夏彦先生でお馴染みの「百鬼夜行絵巻」に、道具の妖怪とみられるものが描かれており、これが「付喪神を描いたもの」ではないかといわれている。
樹木崇拝
大樹や老樹を神聖視する宗教形態。
わたしたち日本人にとって、これらはごく普通の感覚ではないでしょうか。
そこで
■パソコンを擬人化
みなさんは、パソコンに名前をつけたり、話しかけたりしますか?
わたしは、声には出さないけど、たまにパソコンに話しかけている。
話しかけていると、パソコンの調子がいい気がするからだ。
「いつもありがとね」
「壊れないでね」
パソコンが使い物にならないくらい壊れるなんて体験をしたことがないのは、
日本製のパソコンの性能の良さもあるが、パソコンと仲良くしているからだと密かに思っている。
購入から7、8年経つ会社のパソコン。
これが最近、遅いし、止まる。
しばらくの間、わたしはそのパソコンをあまり使用していなかったので、
溜まっていたであろうアップデートを処理するのに、遅くなることはあり得たが、それにしても中々復活せず、仕事が進まない。
それが1週間くらい長引いていたので、知り合いに中古のパソコンを譲ってもらい、隣りの机に置いたところ、
どういうわけか、急に前のパソコンがサクサク動くようになった。
「ははん、お払い箱になると思って急にやる気を出したな」
ごく普通にそう思ったのだが、冗談交じりにそれを社長に言ったところ、
「・・・・」返事がない。そして、その目は・・・。
パソコンを擬人化したっていいじゃないか!
目には見えない神さまにお願いをしている社長なら、飲みこめる感覚ではないだろうか。
キリスト教
キリスト教では、神は唯一無二。アニミズム的な神は否定している。
神道
日本古来から信仰されており、自然や先祖、歴史的人物、さらには怨霊まで信仰の対象になる。
八百万の神。山や森などの自然現象、米粒の中にも神さまがいる。
梅原 猛
日本の哲学者である梅原猛先生は、そのアニミズム再考のなかで、「日本の神道や仏教はアニミズムの原理によっていると思う」とおっしゃっている。
さあ、梅原先生まで持ち出した、わたしの壮大な言い訳である。
幸い、社長の所属している団体はキリスト教系ではない。
ただ、
■幼児の擬人化
アニミズムは幼児の成長過程にもみられるそうだ。
玩具に生命や意思があると考える心理作用。
未熟な子どもは心の中の出来事と外界の出来事との区別が出来ないことが要因。
成長していく段階で峻別していく。
峻別できないまま大人になってしまったのだろうか。
日本人は精神的に幼稚だといわれることがある。その背景はこんなところにあるのかもしれない。
また、たいそうな言い訳をしたものだ。どうか、誰にも怒られませんように。
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