GビズID、eLTAX、そしてe-Gov。近頃、職場に次々と現れる横文字に混乱していませんか。
わたしはしています(笑)とりあえず「それ、何?」というところから入らなければならい、そんな横文字やデジタルに弱い頭を整理するために調べてみました。
eLTAX(エルタックス):地方税ポータルサイト
先ず、分かりやすいのはeLTAX。
インターネットを利用して地方税の手続きを電子的に行うシステム。
Eはelectronic(電子)でLはlocal(地方)ですよね。
※ポータル(入口)サイトとは、WEB上のサービスや情報を集約して簡単にアクセスできるようにまとめた起点となるサイトのこと。よく言われるのが総合窓口。
eLTAXを利用すると
例えば、個人なら住民税等の、法人なら法人事業税等の申告・申請・届出・納税をここから入って行うことができます。
GビズID
企業(個人事業主も)から国への申請(行政サービス)を電子証明書なしで電子申請するためのID(アカウント)のこと。
こちらは国と企業ですね。
※アカウントとは、サービスを利用するための権利(=会員登録)のことで、
主にID(=会員番号)とパスワードでそのアカウントにログインします。
GビズIDのブログ記事で紹介したように、印鑑証明と申請だけで比較的簡単にできるアカウントです。
e-Gov(イーガブ)
各府省が提供する行政情報の検索・案内サービスの提供、オンライン申請・届出等の手続きの窓口サービスの提供を行う行政のポータルサイトです。
こちらは地方ではなく各府省(国)。GはGビズIDにもありますがgovernmentでしょうか。
もう正式には使っていない名称なのですが、「電子政府の総合窓口」は、イメージとしては分かりやすいとは思います。
喩えていうなら、e-Govは国の「行政ビル1階にある受付」といった感じですかね(笑)
e-Govは入り口(受付)
この受付からビルの各階にある厚生労働省や国土交通省等へ案内してもらったり、ここでメッセージを預かってもらったりするイメージです。(あくまで喩えですが)
具体的には、ここから以下のようなことが出来ます。
①検索
例えば、「飲食店の営業許可を取るための手続きを知りたい」と検索エンジンで情報を調べれば、必要な手続き等を教えてもらうことができます。
②公文書の情報
公文書のダウンロード、各省庁の予算に関する情報などもここで読むことができます。
③パブリックコメント
行政、公共機関が新たな規則を作る際、公に国民の意見を集める制度をパブリックコメントと言いますが、国民の意見をメールで政府に提出することができます。
④各種申請・届出
また、その処理状況の確認もできます。
利用可能な手続きは、現在、厚労省で3382、金融庁で160種類、あとは国土交通省、経済産業省、警察庁も何種類かの手続きが可能になっています。
e-GovとGビズIDの関係
上記の説明を簡単に言ってしまうと、e-Govは窓口で、そこに入るために必要なのがGビズID。
e-Govにログインするには、e-Govのアカウントを登録しなくてはなりませんが、そのために電子証明書が必要になります。
でもGビズIDのアカウントがあれば、電子証明書がなくても、GビズIDをe-Govのアカウントとして利用することができます。(Micosoftアカウントも利用できるそうです)
ただGビズIDは企業が電子証明書なしで電子申請するための、いってみれば簡易的なアカウントなので、できることが限られています。
GビズID<電子証明書?
例えば、先ほどの喩えの窓口、e-Govから案内された厚生労働省で出来る手続きとして
「健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届(単記用)」はGビズIDで手続き出来ます(もちろん電子証明書で登録したアカウントでも)が、
「健康保険・厚生年金保険事業所関係変更(訂正)届」はGビズIDでは手続きできず、電子証明書が必要になります。
e-Govを起点に様々な行政サービスを利用できますが、そこには、電子証明書がなければ利用できないサービスもGビズIDで利用できるサービスも含まれているということですね。
※ちなみに各府省が提供・開示している情報はe-Govにログインをしなくても(=アカウントを登録しなくても)サイトにいけば読めますよ。
電子証明書
データの真正性を保証するのが電子署名。様々な機関で発行しています。
個人であればマイナンバーカード(電子証明書搭載のもの)で済みますが、法人で電子証明書を取得し利用するのは大変ですよね。お金や手間が掛かります。
電子証明書はファイルタイプやICカードタイプがあり、それなりにパソコンの知識もいります。
わたしの勤めている会社の場合、なんといってもその金額で二の足を踏んでおり、企業のデジタル化なんてほとんど進んでいないのが現状です。
と、そんなわけで、電子証明書なしでも一部のサービスを利用できるようにと、GビズIDというアカウントのみで利用できるような認証システムを作ってくれたわけですね。
どうでしょう、一緒にe-GovやGビズIDの関係をイメージできたでしょうか?
小さなわたしの会社は、申請・提出するものがそれほど多くないので、先ずはGビズIDで電子申請に慣れて、あとは様子を見るくらいしか、今はできないかな。
やれやれ。
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